北陸の神社 「神明神社」(福井県福井市宝永4丁目8)

北陸の寺社「神明神社」(福井県福井市宝永4丁目8)

(写真下:神明神社(福井県福井市宝永4丁目8)<*2024年6月5日午後訪問撮影>

御祭神 天照皇大神(あまてらすすめおおかみ)
例祭 (春)5月4日 (秋)10月20日
社格 旧県社 神社本庁別表神社
由緒沿革

當社の起源は 皇大神宮が伊勢国五十鈴川上に御鎮座以来、當国足羽郡北の庄(今の福井市中心部)は皇大神宮の御領地として、毎年御戸帳(みとばり)を奉る事になっていたが、醍醐天皇の御代に北の庄に明光長者という人があり日頃より皇大神を深く崇敬し御神徳を蒙る事多く當地に勧請するよう発願、朝廷に奏聞し勅許を得て延長2年(924年)3月9日北の庄に御分霊御参着、社殿造営の上 同年9月20日 新宮に御鎮座になった。爾来 當国領主代々建造物又は神領の寄進あり、織田氏が朝倉氏を攻めた時 社殿が兵火に罹ったが、その後越前国主として北の庄に入部した柴田勝家公は直ちに織田信長公に請うて社殿を再興した。松平秀康入封以来も歴代将軍家より神禄百石授与され明治維新廃藩の時まで存続した。明治4年11月 県社に列せられる。往古は古木老杉生い繁る古社であったが昭和20年(1945)7月戦災の為 建物樹木一切焼失した。昭和43年(1968)5月御鎮座壹千五拾年祭を迎え 氏子崇敬者の浄財により新社殿が造営された。 神明神社社務所

 神明神社公式サイト

「お神明さん(おしんめさん)」と、広く市民に親しまれている神明神社は、「足羽の御厨」の中心として建立され、福井市の礎となってきた神社で、神明神社の祭神は、天照大神。社伝によると、垂仁天皇の時代、伊勢神宮の五十鈴川のほとりに天照大神を奉祀して以来、越前国足羽郷北ノ庄三郷は、伊勢神宮に御戸帳を奉る御領地となった。平安時代の醍醐天皇(第60代、885年~930年、在位897年~930年)の御代、北ノ庄に明光長者という人があり、日頃より伊勢の神宮を深く尊崇し、御神徳を蒙り奉る事が少なくなかった。そこで当地に御社殿を造営して皇大神宮を勧請したき旨を朝廷に奏したところ、天皇は深く叡感なされて直ちに「国家鎮護の為大神宮を勧請せしむべし」との勅令が下された。

延長2年(924)3月9日、勅使右大弁藤原親正、神使久志本広次等が、御分霊・神宝・幣帛等を奉戴して北ノ庄へ参着、暫く足羽神社宝殿に鎮座の後、同年9月20日、社殿の竣工をまって鎮座された。祭神にきわめて由縁深い3月9日、9月20日は春秋の大祭日として明治改暦まで承け継がれた。現在は、春は5月5日、秋は10月20日が大祭日。社格は、旧県社であるが、1976年(昭和51年)、神社本庁別表神社となる。(別表神社とは、広い地域にわたって、多くの人々の信仰を得ている日本の代表的名社として、神社本庁の別表に掲げる神社のこと)

延長2年(924)現在地に遷宮後、平重盛が国司の時に土岐七郎の奉行によって社殿が再興されたのを最初として、以後数十度にわたって再興・修復が行われ、中でも朝倉氏は当神社を守護神として崇敬し、数度にわたる造営を行っている。その後織田信長の朱印状を得て国中より棟別銭を集めて社殿を再興。以後造営、修復を重ねるも、永年に亘って築きあげられた社殿・境内は昭和20年(1945)の戦火と昭和23年(1948)の震災によって悉く灰燼に帰してしまう。永らく仮社殿にて神事を斎行してきたが、昭和42年(1967)に神明造りの本殿・流れ造入母屋唐破風の拝殿が竣工して以来、順次、再建や新築がなされ、昭和63年(1988)春には社務所改築で、社頭全容整う。

社伝には、平重盛を始め源頼朝、丹羽長秀、堀氏、青木秀以、松平家歴代国主の崇敬も篤く、社領寄進、社殿造営、社参奉幣の事など枚挙にいとまがない。朝倉広景は敬神の念が特に篤く、貞和三年(1347)には、領内の諸社に先駆けて当神社の規模を修復し、六代家景は文安三年(1446)に再興し、初代越前守護となった孝景もまた深く当神社を崇敬して国の安泰と民心の安定を祈願しており、一乗谷に移ってからも朝倉氏の守護神として尊崇され、代々参詣を怠らなかったと言う。

結城秀康は慶長8年(1603)神領二十石を寄進し、本多富正は同七年に鳥居、秀康公の母、長松院は石瑞籬を建立し植木二百本を寄進している。二代忠直もまた元和5年(1619)に社領80石を加増し、社檀、廊下、瑞籬を建てた。以後の歴代藩主も就封後の社参奉幣、叙位任官の際の奉告は怠らずに行ない、社殿を修復し、判物を与え、国元で出産の時には安産を祈願し、誕生後には初宮詣を行ない、当神社を氏神として崇敬していた。社領百石は元和6年(1620)には幕府によって安堵され、以後越前国内では平泉寺白山社と共に歴代将軍家によって安堵される御朱印地とされていた。

福居之庄 総社 神明神社 令和6年(2024年)御鎮座1100年

(写真下:神明神社の境内社・合祭殿、2024年6月5日午後訪問撮影)

神明神社の境内社・合祭殿:恵比須神社・稲荷神社・袋羽神社を奉祭。1977年、今まで独立していた3社を合わせ、合祭殿を建立。
稲荷神社の御祭神は、稲荷大神(宇迦之御魂神・佐田彦神・大宮能売神)。恵比須神社の御祭神は、蛭児大神。袋羽神社(ホロハ)の御祭神は、袋羽大神。

(写真下:神明神社の境内社・太子堂、2024年6月5日午後訪問撮影)

(写真下:美濃部神主殉職之碑、福井空襲(1945年7月19日)で爆死。2024年6月5日午後訪問撮影)

(写真下:神明神社創建千年記念 九十九橋南岸の橋脚石、2024年6月5日午後訪問撮影)

1000年祭記念 天正8年(1580)北荘城主柴田勝家足羽川九十九橋南岸架橋用之橋梁一部
寄付人 松本通り 野嵜徳次郎

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