北陸の歴史人物関連 「山本条太郎翁誕生地(1867年~1936年)」(福井県福井市宝永1丁目)

北陸の歴史人物関連 「山本条太郎翁誕生地(1867年~1936年)」(福井県福井市宝永1丁目)

<写真上:山本条太郎翁誕生地」(福井県福井市宝永1丁目)(*2024年4月11日午後訪問撮影)

一小僧から身を起こして、上海を拠点に中国大陸での貿易・事業を開拓し三井物産の重役に上り詰めるも、海軍事件に巻き込まれ連座し下獄と大きな挫折を味わい、再び運命を開拓し、かえって自由にその才幹と力量とを発揮し、事業界に、更に政界に進出し、一時は満鉄総裁となり満州開拓に尽力し満鉄中興の祖と言われ、財界、政界の両方面に事業家、政治家として目覚ましい活躍を続けた山本条太郎(1867年(慶応3年)~1936年(昭和11年)3月25日)。その山本条太郎の父・条悦(維新後改め武)は、福井藩松平家に仕える微禄の武士で、山本条太郎は、慶応3年(1867年)10月11日、父条悦が28歳、母みつ20歳の時、福井城下御駕町(のちの福井市松ヶ枝下町、現在の福井市宝永1丁目)に福井藩士山本条悦の長男として生まれるが、5歳で福井を離れ華族とともに入京。

共立学校(開成中学・高校の前身)を中退後、叔父の吉田健三(福井藩士渡辺謙七の子で吉田茂の養親)の紹介で三井物産に小僧として働き始め、横浜支店、上海支店、上海紡績株式会社、大阪支店などを経て、明治42(1909)年常務取締役に就任。辛亥革命の革命派に資金提供し支援したが、大正3(1914)年シーメンス事件に連座し、辞職。5年に特赦。9年衆議院議員に当選。以後当選5回。昭和2年政友会幹事長、同年満鉄社長(後に総裁)に就任し、満洲開発を推進。五・一五事件後は政友会・民政党の挙国一致内閣論を主張。10年貴族院議員。

 ⇒北陸ゆかりの人物評伝「山本丈太郎」(原安三郎 著)参照。

山本条太郎翁誕生地
翁は慶應3年(1867年)10月11日誕生、明治14年(1881年)幼にて三井物産会社に入り、不世出の大器を磨く。大正3年(1914年)同社を辞するまで、志那総監督常務取締役を歴任し日中貿易の発展に盡す所眞に大なり。その後産業報国の念に燃えその創立に係る著名会社は10数社に及ぶ。晩年政界に志し大正9年(1920年)以来当市より衆議院議員に当選すること実に4回国政の枢機に携り縦横に巨腕を振う。昭和10年(1935年)貴族院議員に勅選さる。昭和2年(1926年)南満州鉄道株式会社社長に就任し満蒙の開発に偉業を建つ。翁はその資性気宇高邁豪放果断且つその企画は周到綿密政治経済両界を通じて稀代の俊傑たり。昭和11年(1936年)3月25日享年70歳にて歿す。

福井城郊外の下級武士の町
福井城下では、外堀の内側に上中級の武家地があり、外側に町屋・寺社地があった。さらに、城下の外周には奉行や物頭配下の下級武士たちの住居が配置されていた。
城下の北東に当たるこの一角には、「御駕(おかご)町」「御旗(おはた)町」「御小人(おこびと)町」の町名がみえ、それぞれ、藩主の駕籠の者、軍旗の警護・飛脚、奥向きの小者の役にあった下級武士の居住地とされた。城下の北口の加賀口門(かがぐちもん)、北東の志比口(しひぐち)、奥平門(おくだいらもん)の界隈にも、御先手組、御普請組、作事組、郡組等の下級武士の町が配置されていた。
また、志比口には、城の北東鬼門の守りとして、天王社(てんのうしゃ)が祀られ、夏の祇園祭は城下を代表する風物詩だった。なお、同社は明治7年(1874年)簸川(ひかわ)上町(現・松本2丁目)に移り、簸川神社(ひかわじんじゃ)として今に至っている。

御駕(おかご)町に生まれた山本条太郎(やまもと・じょうたろう)(1867~1936)
慶應3年(1867)、山本条悦(じょうえつ)の子として御駕町に生まれる。明治15年(1882)に三井物産に入社、明治43年(1910)に常務取締役。大正3年(1914)シーメンス事件の責任をとり退社。大正9年に福井市から衆議院議員に出馬し当選。以後連続5回当選をはたす。昭和2年(1927)、南満州鉄道株式会社社長に就任し敏腕を示し、「満鉄中興の祖」といわれる。昭和10年(1935)貴族院議員に勅選。翌昭和11年(1936)3月食道癌により死去した。

*「誕生の地」石碑について
右の石碑は昭和35年(1960年)に宝永社会教育会により公園北側の民地内に設置されたものである。平成17年(2005年)4月、この場所に移設した。

<写真上:山本条太郎翁誕生地」石碑と案内板(福井県福井市宝永1丁目31-2)松ヶ枝公園の北端の道路沿いに石碑あり。松ヶ枝公園の北端を東方向から西に向かって撮影(*2024年4月11日午後訪問撮影)

<写真上:松ケ枝公園の石碑ある北端の道路沿い(福井県福井市宝永1丁目31-2)写真は松ヶ枝公園の北端を西方向から東に向かって撮影(*2024年4月11日午後訪問撮影)

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